3年生向け後期セミナー案内(2021年度):
結晶学の ab-intio indexing と呼ばれる解析(結晶格子の解析)に Conway トポグラフをどう使ったか解説しています。
葉序と結晶を記述する数理を創始したブラベーの話と、最近行った研究について。
結晶学の解析に、SDP緩和による大域的最適化の手頃な応用が見つかったという話で、この誌に入れて頂きました。 最適化分野には、代数や代数幾何からもっと貢献できないかと思っている話題が色々とあります。
スピログラフの話をしています。1時間の話に少々盛り込みすぎですが、内容は主に2つです。
Wikipediaに以下の記載があります。 "The mathematician Bruno Abakanowicz invented a new Spirograph device between 1881 and 1900. It was used for calculating an area delimited by curves." しかしスピログラフは様々な曲線を描ける定規のこと。面積(area)を求めるという説明の裏に何がある?という話。
それからスピログラフで書ける曲線を本物の花に近づけてみよう、という話。 私がこのために実施したアイデアは二つ。まず花弁(花びら)の数をフィボナッチ数にすること、それから、一枚の花弁を描いた後にその次の花弁が出る角度を黄金角と呼ばれる角度に近い値にすること。いずれも実際の植物に広く見られる(全てではない)特徴です。6頁や37頁にあるような曲線が書けることは、スピログラフについてくる冊子などにも書かれていますが、より黄金角に近い角度を使ってみたらどうなるでしょう?(結果が38頁にあります)。
端的にはthree gap theoremですが、私の研究にも少しだけ近い話があります。このときは思った通りの結果が得られて満足してしまったので、次の機会は数理の背景にもっと触れてもいいのかもしれません。
修士論文